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会社沿革

繊維メーカーとして大阪に産声を上げて以来、シキボウは130年以上の歴史を歩んできました。
その歴史の中で挑戦と成長を重ね、新しい機能と素材を社会に提案してきました。
これからも社会に寄り添い、安心・安全・快適な暮らしの実現に向けた素材とサービスを提供していきます。

1988-1992昭和から平成へ… 創立100周年を迎える

  1. 1988(昭和63)年7月

    敷島カンバス株式会社と当社で、「ACMプロジェクトチーム」を発足。
    (現在の複合材料事業のルーツとなる)

  2. 1989(平成元)年11月

    株式会社大和機械製作所(現・連結子会社)の経営権を取得。

  3. 1990(平成2)年5月

    敷島カンバス株式会社、敷島興産株式会社(現・(株)シキボウサービス)、大機紡績株式会社、シキボウ開発株式会社の関係会社4社と当社が合併契約を締結。同年10月、「産業資材事業本部」を新設。

  4. 1990(平成2)年7月

    新会社として敷島カンバス株式会社を設立(現・連結子会社)。同社に営業部門、技術サービス部門、技術開発部門を置き、製紙業界、ろ過布業界への窓口とした。

  5. 1991(平成3)年5月

    滋賀県に、八日市工場・中央研究所を新設。

  6. 1991(平成3)年6月

    坂本尚弘専務が13代目社長に就任。

  7. 1992(平成4)年8月

    創立100周年。同年、新しい社歌(シキボウソング)の制作や、記念パーティーの開催などが行われた。

1993-1997生き残りをかけ、ニュー・シキボウへの挑戦

  1. 1993(平成5)年2月

    繊維上の細菌の増殖を抑制する制菌加工「ノモス®」を開発。

  2. 1993(平成5)年3月

    財団法人電力中央研究所・音羽電機工業株式会社・株式会社レイケムとの共同研究により、「ポリマー容器型避雷器」の開発に成功。

  3. 1993(平成5)年11月

    姫路工場跡に、「姫路リバーシティショッピングセンター」をオープン。

  4. 1993(平成5)年12月

    香港に敷紡(香港)有限公司を設立。(現・連結子会社)

  5. 1994(平成6)年

    天然植物ガム「サイリウムシードガム」を販売。

  6. 1995(平成7)年8月

    丸ホームテキスタイル株式会社を設立。(現・連結子会社)

  7. 1996(平成8)年8月

    中国上海市に上海敷島家用紡織有限公司を設立。(現・連結子会社)

1998-2005敷島紡績からシキボウへ

  1. 1998(平成10)年6月

    坂本尚弘社長が会長に就き、飛谷高照専務が14代目社長に就任。

  2. 1999(平成11)年1月

    東レ株式会社と共同開発した吸汗・速乾性に優れたポリエステル・綿混シャツ地「アゼック®」を発表。

  3. 1999(平成11)年2月

    株式会社物流システムを設立。(現・連結子会社)

  4. 2000(平成12)年8月

    化成品部の製造部門であった堺事業所を分社化し、「株式会社シキボウ堺」を設立。

  5. 2000(平成12)年12月

    高知工場跡に、「イオン高知ショッピングセンター」をオープン。

  6. 2002(平成14)年4月

    敷島紡績株式会社から「シキボウ株式会社」へ社名を改称。

  7. 2005(平成17)年9月

    製紙用ドライヤーカンバスを中心とする産業資材の生産販売会社として、敷島工業織物(無錫)有限公司を設立。(現・連結子会社)

  8. 2005(平成17)年12月

    中国上海市に敷紡貿易(上海)有限公司を設立。(現・連結子会社)

2006-2011持続的な競争優位性の構築を目指して

  1. 2006(平成18)年

    抗ウイルス加工繊維「フルテクト®」を開発。

  2. 2006(平成18)年 4月

    飛谷高照社長が会長に就き、加藤禎一常務が15代目社長に就任。

  3. 2007(平成19)年3月

    中国浙江省に湖州敷島福紡織品有限公司を設立。(現・連結子会社)

  4. 2011(平成23)年3月

    株式会社マーメイドソーイング秋田を設立。(現・連結子会社)

  5. 2011(平成23)年8月

    「香りを加えて臭いを消す」という新発想の消臭加工「デオマジック®」を発表。

  6. 2011(平成23)年10月

    東洋空気調和株式会社の経営権を取得。(現・連結子会社)

2012-2015構造改革から成長戦略へシフトチェンジ

  1. 2012(平成24)年6月

    加藤禎一社長が会長に就き、能條武夫常務が16代目社長に就任。

  2. 2013(平成25)年12月

    富山工場内の遊休地で太陽光発電事業に取り組み、発電・売電を開始。

  3. 2014(平成26)年1月

    新内外綿株式会社(当社連結子会社)がJ.P.BOSCO社の経営権を取得。

  4. 2015(平成27)年

    株式会社シキボウ江南と、株式会社マーメイドソーイング秋田が純正国産商品に対する「J ∞QUALITY(ジェイ クオリティ)商品認証事業」の企業認証を取得。

  5. 2015(平成27)年5月

    長野事業所で、エアバス社の旅客機に搭載されている新型エンジンで使用される大型アルミ部品の生産を開始。

2016-2018次のステージに向かって新たなる船出

  1. 2016(平成28)年3月

    株式会社シキボウ堺が、食品安全システムFSSC 22000認証を取得。

  2. 2016(平成28)年6月

    能條武夫社長が会長に就き、清原幹夫上席執行役員が17代目社長に就任。

  3. 2017(平成29)年8月

    創立125周年を迎えて、記念式典を開催。

  4. 2018(平成30)年4月

    中期経営計画「Challenge to the Growth final stage 2018-2020(CG final 18-20)」がスタート。

2019-現在コロナ禍で激変する現状に立ち向かう

  1. 2019(令和1)年4月

    中央研究所の新棟が完成。
    低炭素社会に貢献するCMC(セラミック基複合材)用三次元織物の研究開発・量産化を進める。

  2. 2019(令和1)年11月

    産業資材部門の鈴鹿工場にて新工場(第一期増築)が完成。
    カンバス事業のグローバル展開を見据えた生産設備の増強。
    (その後 2020年9月に第二期増築も完了)

  3. 2020(令和2)年1月

    ベトナムホーチミンに、ホーチミン事務所(Shikibo Ltd. Ho Chi Minh Representative Office)を開設。
    繊維部門の海外オペレーションを拡大する事業戦略の1つ。

  4. 2020(令和2)年4月

    抗ウイルス加工「フルテクト®」がコロナウイルス(ヒト)-human Coronavirus 229E-に対して有効性を確認。
    (同年11月、新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)に対しても抗ウイルス効果を確認)

  5. 2020(令和2)年11月

    新型コロナウイルス感染症の影響で低迷する市況に対応するため、2年間の緊急経営計画「Revival Plan 2020-2021」を策定・実行。

  6. 2021(令和3)年6月

    清原幹夫社長が会長に就き、尻家正博執行役員が18代目社長に就任。

  7. 2021(令和3)年7月

    株式交換により、新内外綿株式会社を完全子会社化。

  8. 2021(令和3)年11月

    長期ビジョン「Mermaid 2042」を策定。創立150年にあたる2042年に向け、当社の“ありたい姿”を明確にした。

  9. 2022(令和4)年1月

    台湾に、現地法人台湾敷紡股份有限公司を開設。アセアン諸国他海外市場および台湾ローカル市場向け差別化素材の販売拡大をねらう。

  10. 2022(令和4)年4月

    中期経営計画「ACTION22-24」がスタート。

  11. 2022(令和4)年4月

    東京証券取引所の再編により新市場区分が適用。当社はプライム市場を選択。

  12. 2024(令和6)年3月

    ベトナムホーチミンにSHIKIBO VIETNAM CO., LTD. を設立。

1988(昭和63)年7月敷島カンバス株式会社と当社で、「ACMプロジェクトチーム」を発足。

1981(昭和56)年7月、敷島カンバス株式会社の第3の柱として開発技術課を発足。7年間にわたり、同社独自の製織技術を活かして開発した三次元織物を強化複合材として成形した「ACM(先進複合材料)」の評価と開発を繰り返してきた。

そして、1988(昭和63)年7月1日、当社の加工技術をACM 開発に活かすべく敷島カンバス株式会社と当社で「ACM プロジェクトチーム」を発足した。

このACMプロジェクトでの事業展開は、今日の機能材料部門の複合材料分野に繋がっており、中核事業へ成長していくこととなる。

1990(平成2)年5月関係会社4社と合併、同年10月産業資材事業本部を新設。

1990(平成2)年5月、当社は敷島カンバス株式会社、敷島興産株式会社(現・(株)シキボウサービス)、大機紡績株式会社、シキボウ開発株式会社の関係会社4社と合併契約を締結した。

これに伴い、製紙用ドライヤーカンバス、ろ過布を取り扱う旧敷島カンバス株式会社は、同年10月1日付で当社の「産業資材事業本部」として、鈴鹿工場、八日市工場、八幡工場、草津工場を所管することとした。

また、製紙業界、ろ過布業界に対して、きめ細かいサービスを引き続き提供するため、同年7月、新会社として敷島カンバス株式会社を設立した。

1991(平成3)年5月滋賀県に、八日市工場・中央研究所を新設。

1985(昭和60)年4月に行われた大幅な組織機構の改正を伴い、発酵その他に関する研究開発業務の促進を目的に新設された中央研究所は、1990(平成2)年10月、事業開発本部の事業所建設に伴って池田市を立ち退き、1991(平成3)年5月27日に竣工した滋賀県の研究棟へ移転した。

同敷地内の八日市工場ではフィルタークロス(ろ過布)の製造・加工を行い、中央研究所では製紙用ドライヤーカンバスとフィルタークロスの研究・開発、ACMの製造・研究、食品・糊剤の研究・開発などを開始した。

1991(平成3)年6月坂本尚弘専務が13代目社長に就任。

創立100周年を1年後に控えた1991(平成3)年6月27日、山内信社長が退任、坂本尚弘専務が13代目社長に就任した。坂本社長は、就任所信表明で「シキボウが変成し飛翔して、果実を得る楽しみを味わおう」と、全社員に対して呼びかけた。

さらに、1992(平成4)年4月の総合幹部会議において、坂本社長は中期経営計画「ニュー・シキボウ・アクションプラン」を発表した。中期経営計画達成のため、経営トップから社員に至るまで全社運動として「MUST3」を展開、同年8月5日の創立100周年記念日にキックオフした。

1993(平成5)年2月制菌加工「ノモス®」を開発。

大阪府立公衆衛生研究所(現・大阪健康安全基礎研究所)の協力を得て、繊維上の細菌の増殖を抑制する制菌加工「ノモス®」を開発した。

対応菌種は、黄色ブドウ菌種・肺炎桿菌・大腸菌・緑膿菌・モラクセラ菌をはじめ院内感染の主要原因菌であるMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)にも効果がある。工業用洗濯にも耐えうる強い洗濯耐久性があるため、病院で使用される白衣や看護衣、シーツなどのリネン製品にも採用された。

当社が強みとする衛生加工の代表ブランドとして現在も業界内で高い評価を得ている。

1993(平成5)年3月「ポリマー容器型避雷器」の開発に成功。

電力中央研究所・音羽電機工業株式会社・株式会社レイケムとの共同研究により、「ポリマー容器型避雷器」の開発に成功。電気学会の開閉保護研究会において、4社連名で発表した。

当社が担当した部分の技術は、酸化亜鉛素子を被覆する異形断面のFRP(繊維強化複合材料)円筒を、フィラメントワインディング技術で製造すること。製織工程を必要としない、極めて生産性に優れた成形法である。また、電気特性向上のため、成型品内部に性能低下の原因となる空気をまったく含まない、当社特有のボイドレス成形技術も活用した。

1993(平成5)年11月姫路工場跡に、「姫路リバーシティショッピングセンター」をオープン。

姫路市から声がかかり、官民一体となって地域活性化に取り組みたいとの趣旨に賛同し、姫路市および地域振興整備公団とともに、飾磨拠点開発整備事業に取り組むこととなった。そこで、1992(平成4)年3月に閉鎖した姫路工場跡に、西日本最大規模を誇る「姫路リバーシティショッピングセンター」を開業。1993(平成5)年11月28日のグランドオープンでは約8万人の来店を記録した。

その後、大規模改修を行い、2014(平成26)年10月30日に「イオンモール姫路リバーシティ」としてリニューアルオープンした。

1994(平成6)年天然植物ガム「サイリウムシードガム」を販売。

サイリウムシードガムは、インドで栽培されているオオバコの一種の種皮から採れる食物繊維。水をよく吸収するという特徴を有し、化成品部堺事業所(現・(株)シキボウ堺)で精製・販売した。

食前に摂取すると体内でふくれて満腹感が得られるので、食事の量が減りダイエットに効果があることから、健康食品・医薬品などのメーカーに販売してきたほか、便秘の改善や整腸に効果があるとされているため、日清食品株式会社から発売された食物繊維入り即席ラーメン「サイリウム・ラーメン」や「サイリウムドリンク」にも採用され、話題を呼んだ。

1998(平成10)年6月飛谷高照専務が14代目社長に就任。

1998(平成10)年、国内経済は消費が落ち込んでデフレ基調が続き、金融情勢の緊張やアジア経済の混乱もあって、依然として厳しい経営環境にあった。同年6月26日、坂本尚弘社長が会長に就き、飛谷高照専務が14代目社長に就任した。

飛谷社長は所信表明で「新生シキボウの礎をともに築いていこう」と呼びかけた。

翌1999(平成11)年4月、中期経営計画「ニュー・シキボウ・プラン」(NS プラン)がスタート。経営指針として「基本の徹底と変革への挑戦」を掲げ、事業収益・財務体質の両面から構造改善を推進した。

1999(平成11)年1月吸汗・速乾性に優れた「アゼック®」を発表。

東レ株式会社との共同開発による吸汗・速乾性に優れたポリエステル・綿混シャツ地「アゼック®」を、1999(平成11)年春夏物として発表。素材の混率や太さの異なる紡績糸を最適配置し、布帛に微妙な凸凹(校倉構造®)を施すことで高い通気性を実現。また、特殊セラミック含有ポリエステル「アルフィックス」を使用することで、太陽光を反射し、衣服内温度の上昇を抑制するクーリング効果も持ち合わせた。

同年10月には、グッドデザイン賞(パーソナルユース商品部門)を受賞。テキスタイルとしては初めての栄誉であった。

2000(平成12)年12月高知工場跡に、「イオン高知ショッピングセンター」をオープン。

姫路工場跡地再開発に続く工場跡地活用として、高知工場跡地を「イオン高知ショッピングセンター(現・イオンモール高知)」として事業化に取り組み、四国最大規模のショッピングセンターが完成。

2000(平成12)年12月22日、高知県・市・商工会など多数の来賓の出席を得て竣工式を挙行。プレオープンでは地元関係者を招待し2日間で約8万1,000人、一般オープンの12月23日には約5万6,000人が来店した。

2004(平成16)年7月17日には、シネマコンプレックス「TOHO シネマズ高知」がオープンした。

2002(平成14)年4月敷島紡績株式会社から「シキボウ株式会社」へ社名を改称。

創業以来、紡績業を中心に事業展開してきたが、産業材や不動産・サービスといった非紡績分野へと年々事業が多様化していった。この流れに伴い、2002(平成14)年4月1日、社名を従来の敷島紡績株式会社から「シキボウ株式会社」へ改称した。

これには、シキボウグループ全体の本社としての位置付けを明確にし、インターナショナルブランド「SHIKIBO」との統一性を図り、ニューシキボウ創造のための意識改革の一助とするという意図があり、略称として長年親しまれてきた「シキボウ」を正式社名としたものである。

2005(平成17)年9月敷島工業織物(無錫)有限公司を設立。

中国における製紙産業の飛躍的な拡大と、2003(平成15)年に国内大手製紙会社が中国へ進出するという発表を受け、産業資材事業部では、製紙用ドライヤーカンバスを中心とする産業資材の生産販売会社を中国内に建設し、中国での高度な産業資材織物の需要拡大に対応することを計画した。

2005(平成17)年2月、複数候補の中から無錫を進出先に選定し、同年4月には無錫新区管理委員会との間で覚書を締結、同年9月に営業許可を受けて12月15日に起工式を実施。紆余曲折の末、2007(平成19)年4月27日に竣工検査合格証を受領した。

2006(平成18)年抗ウイルス加工繊維「フルテクト®」を開発。

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構の動物衛生研究所との共同研究により、繊維に付着した鳥インフルエンザウイルスの感染価を洗濯50回後でも99.99%以上低下させる、抗ウイルス加工繊維「フルテクト®」を開発した。

2007(平成19)年春夏物の鶏舎作業用ユニフォーム、食品産業用白衣、学童用制服、医療用白衣、パジャマ、ポロシャツ、布団カバー、シーツ、枕カバー、タオルなどの用途向けに国内外での展開を予定した。

さらに、防鳥用ネット「フルテクトネット」や抗ウイルスマスク「フルテクトマスク」へも応用された。

2006(平成18)年 4月加藤禎一常務が15代目社長に就任。

2006(平成18)年3月期決算で15年ぶりに念願の復配を実現。同年4月1日、飛谷高照社長が会長に、加藤禎一常務が15代目社長に就任した。

加藤社長は、就任所信で「二度と無配に転落することはできない」と決意表明したうえで、シキボウグループが目指すものとして、(1)顧客中心に(2)将来の成長・拡大へ(3)持続的な競争優位性を築くという3項目を挙げた。

また、「06-08中期経営計画」をスタート。収益の安定度向上、重点強化分野での成長・拡大、財務体質の健全性のさらなる強化を基本方針とした。

2011(平成23)年8月新発想の消臭加工「デオマジック®」を発表。

「臭いを消す」という従来の消臭加工ではなく、「香りを加えて臭いを消す」という新発想の消臭加工「デオマジック®」を、2011(平成23)年8月3日に山本香料株式会社との共同開発として発表した。

「デオマジック®」は、繊維加工として開発した新発想の消臭技術であったが、その後、臭気対策剤(=消臭剤)として大きく脚光を浴び、多くのメディアに取り上げられ、総務省の平成29年度「異能vation」ジェネレーションアワード受賞候補にノミネートされた。

2012(平成24)年6月能條武夫常務が16代目社長に就任。

2012(平成24)年6月28日、加藤禎一社長が会長に、能條武夫常務が16代目社長に就任した。能條社長は、就任所信で「シキボウグループが社会に貢献し、さらに発展する企業として継続できるよう最大限の努力を続ける」と表明した。

さらに、同年4月にスタートした中期経営計画で基本戦略のひとつとされた新中核事業の創出については、産業材部門の複合材料(航空機材料で培ってきた炭素繊維やガラス繊維のFRP素材)と、化成品(増粘多糖類などの食品添加物)の事業を、新たな成長事業として育てていくとした。

2013(平成25)年12月富山工場内の遊休地で、太陽光発電を開始。

環境やCSR が企業の最重要課題という認識に基づき、再生可能エネルギーの普及・拡充の取り組みを通じて社会に貢献するという目的により、富山工場内の遊休地で太陽光発電事業の計画を2012(平成24)年7月にスタート。設計・施工の株式会社大林組と富山工場、不動産部が一体となって事業の立ち上げに取り組んだ。

2013(平成25)年4月に着工し、8カ月後に完成し、同年12月から発電・売電を開始。年間発電量は約230万kWh(標準家庭の約600世帯分)の規模を誇り、今も順調に稼動している。

2014(平成26)年1月新内外綿株式会社が、J.P.BOSCO社の株式を取得

新内外綿株式会社は、海外での事業展開を重要な成長戦略と位置付け、チャイナ・プラスワンとしてタイでの生産機能を拡大。日本向け製品供給の強化と欧米を含む海外への販売を画策することで、繊維事業のグローバル化への積極的な対応を図ってきた。

このような取り組みの中で2014(平成26)年1月30日、タイにおいて繊維製品の卸売を行っているJ.P.BOSCO社の株式を99%取得し子会社とした。新内外綿株式会社との相乗効果が期待され、同社が得意とするテンセル糸や杢糸を使用した製品の安定的な供給と、海外市場への販売展開を図ることとした。

2015(平成27)年シキボウグループ2社が、「J ∞ QUALITY」認証を取得。

素材から最終商品まで繊細でこだわりのある一貫したものづくりの素晴らしさを的確に伝えるため、日本ファッション産業協議会が日本繊維産業の協力を得て、経済産業省の賛同を受けて、純正国産商品に対する「J ∞QUALITY(ジェイ クオリティ)商品認証事業」が立ち上げられた。

申請の受付は2015(平成27)年から開始され、アパレルや商社向けの織物生地やニット生地を生産する株式会社シキボウ江南と、カットソー衣料製品の縫製を中心とする株式会社マーメイドソーイング秋田が、生産企業として企業認証を取得した。

2015(平成27)年5月長野事業所で、航空機エンジン用大型アルミ部品の生産を開始。

2015(平成27)年3月をもって清算されたシキボウ電子株式会社の土地・建物を流用して立ち上げた長野事業所で、2015(平成27)年5月から、エアバス社の旅客機A320neoに搭載されている新型エンジン「PW1100G-JM」で使用される大型アルミ部品の生産を開始した。

さらに、同年7月からは金属部品の非破壊検査も開始した。自社で検査を実施することは、当社の品質保証体制の信頼性向上の証であるだけでなく、トータルコスト削減、リードタイム短縮によって、大幅な生産性の向上を達成できた。

2016(平成28)年3月(株)シキボウ堺が、食品安全システムFSSC 22000認証を取得。

ますます高まる食品安全ニーズに対応し、株式会社シキボウ堺は、食品添加物を通じてフードチェーンの一端を担う立場であり、タマリンドシードガムの最大手サプライヤーとしての供給責任の観点から、より高い食品安全の実現を目指すため、2016年(平成28)年3月1日にFSSC 22000認証を取得した。

FSSC 22000とは、GFSI(国際食品安全イニシアチブ)が制定したベンチマーキング要求事項を満たし承認された規格。ISO9001では対応しにくい食品安全をカバーし、HACCP単体では不十分であったマネジメントシステムの要素を取り入れた規格である。

2016(平成28)年6月清原幹夫上席執行役員が17代目社長に就任。

2016(平成28)年6月29日、能條武夫社長が会長に、清原幹夫上席執行役員が17代目社長に就任した。

清原社長は就任メッセージで、「稼ぐ力」を磨き上げること、「他人より安く作れる」ではなく「他人には作れないものを作る」のがシキボウの「ものづくり力」であること、「変化が起こってから対応する」のではなく「変化を予測し先手を打って先回りで対応する」ことの必要性をあらためて表明した。さらに、「狭いニッチな市場であっても、その中で1位になることが利益獲得の最大要因である」と、当社の立ち位置と方向性を示した。

2017(平成29)年8月創立125周年を迎えて、記念式典を開催。

当社は1892(明治25)年8月5日、有限責任伝法紡績会社として設立され、2017(平成29)年8月5日で創立125周年を迎えた。

その前日の4日、本社ビル7階大ホールで125周年記念式典を開催。創立125年から150年に向かう四半世紀を当社グループが力を合わせて成長していく時代と位置付け、清原社長からグループ全従業員に向けてメッセージを発信、東京支社にも中継した。

なお、各工場、事業所、関係会社には、125周年記念メッセージの動画DVDと新しいシキボウグループ旗、記念バッジを送付し、ともに記念日を祝った。

2021(令和3)年6月尻家正博執行役員が18代目社長に就任。

18代目社長 尻家正博

2021(令和3)年6月29日、清原幹夫社長が会長に、尻家正博執行役員が18代目社長に就任した。

尻家社長は就任メッセージで、シキボウがこれまで培ってきたものづくりの技術、文化によって、環境への配慮や社会問題の解決等で社会に貢献するという経営理念に沿った長期ビジョンを策定することを表明した。また職場の安全性やコンプライアンスはもちろんのこと、多様な働き方、柔軟な働き方など、時代に合った、また各人のニーズに合った働き方が可能になるよう、少しずつでも変革し、シキボウグループで働くことの充実度、満足度の向上に取り組みたいとの考えを示した。